「森を愛する人探しへの旅立」(森の協働ネット代表 小澤普照)
人生とは人探しの旅ではないかと思っています。
良い友を得たときには喜びがあります。
尊敬できる人に出会えたときには感動があります。
では、森と人との関係はどうでしようか。
美しい森を見れば詩やメロディが心に浮かびます。
静かな森に佇めば心が落ちつきます。
おおきな樹木に出会えば荘厳という言葉が納得できます。
傷ついた森や木を見れば心が痛みます。
一方、森は人を選ぶことはできないから、森を荒らしたり、無視するする人に囲まれだしたら最悪で、その不運を嘆くしかないでしょう。
森を大事に育て、森の恵み、つまり、産物や環境機能を感謝の気持ちを持って受け取ってくれる人が増えれば森にとつても幸せというものです。
森の協働ネットは、森に関心を持つ日本人をつくる、森を愛する人を増やす、ということを基本目標として船出をしました。
長年、縦割りの構造に慣らされた日本人が、協働の精神に目覚め、見えないけれども強固に立ちはだかる壁を取り払い、傍観者から行為者へと脱皮するとき、森と人との関係が変わり、世の中が進歩し、国際社会のなかでも、より高い評価を得ることになるでしょう。
志を同じくする人やグループが増え、かつ手を取り合って進むことの素晴らしさを互いに味わうことができれば、これに勝る宝物はないと思われるのです。
(2006年6月28日 記)