島根県訪問記


平成20年3月10、11の2日間、島根県を訪問しました。
「里山再生」をテーマに、森林地域の活性化について活路を見いだしたいとの狙いと地域に芽生えている活力を助長することが出来ないかとの思いがあります。
この旅では、ズバリ知事さんとの意見交換、県林業担当者との対話、中山間地域研究センターでの活動、飯南町の訪問など濃密な日程を組み立てていただき、大変有意義な2日間でした。
訪問の少し前に、島根県西部農林振興センター益田事務所・林業部長の青山静佳さんに電話をしたところからスタートした話です。
青山さんは、県職員であると同時に地域活動グループ(遊木民倶楽部)の事務局長として活動され、かれこれ10年ほどのお付き合いになります。
このレポートをまとめようと思ってもたもたしていましたところ、青山さんの詳細なブログが発表されました。
http://blog.goo.ne.jp/f-masuda_001/e/f3484eb92761b21f45f839ff05b63074
先ず、これをご覧いただきますと全容がお分かりいただけます。

従いまして、敢えて、若干別の角度から補足的なコメントを付け加えさせていただきたいと思います。
知事さんから、島根県の森林の価値は大変高いと考えているとのお話がありました。
全く同感するものがありましたが、森林関係の専門家としてやってきたものの一人としてハッとしたことは、県・市町村などの「森林力」について、首長さんが行政を遂行されるに当たり、参考になる資料提供をより積極的行うことがシンクタンクの役割として重要ではないかと考えました。

森林の素晴らしさは、往々にして主観的に語られますが、さらに客観性を分析し、主観と客観が融合する方向を見いだすことが行政の進化に繋がるのではないかということであります。
職員の皆様方や林業関係者の方々とは、ざっくばらんな意見交換の時間もいただきましたが、一言でいえば、過疎高齢少子化に悩む地域の現状を打開しようという、ポジティブで自立的な発想と行動に結びつけようとのエネルギーが感じられ、こちらの方が励まされる雰囲気もあります。
このことは、中山間地域研究センターでも感じられました。
また、構内には、花粉の自動観測装置も設置されており、花粉飛散の解明にも貢献されている様子も伺うことが出来ました。
さらに飯南町では山碕英樹町長さんの素晴らしい情熱に触れることが出来ました。
森林セラピー(癒し)の推進にもご熱心で、体験プログラムも2日間コースまでは出来ていましたので、帰京後、長野県信濃町の7日間コースのプログラムを参考までお送りしておきました。

さらに青山さんからの情報として、「また、3月20日には清流高津川日本一を祝う会を行いました。私も実行委員の一人として参加し、アユの塩焼き担当でした・・・。こちらもブログにアップしましたので参考にご覧ください
http://blog.goo.ne.jp/f-masuda_001/e/fbe668242efcbb912c3ec0e187b359da

感想としては、このブログ は、見る人をして強烈なインパクトを与える力作です。
つまり、私流の解釈としては、「清流高津川日本一」というのは、この清流(流域・地域)を共有し、かつ強い愛情を持つという意識が基盤になっているとみます。
これがあれば、日本一の地域づくりも森林の持続も可能でしょう。
私がお勧めしている、モデルフォレスト運動も共有意識があってこそ、成り立つものです。
「清流高津川モデルフォレスト」という言葉を想像してみましたが、夢が芽生えて来る予感がしました。
(以上、小澤普照記)


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